
8月21日(月)~25日(金)の4泊5日で開催しました「酪農体験」についてご紹介します。
日本最北端の町・北海道稚内市。
酪農、漁業など一次産業が盛んで、日本の食糧自給率を支える町の一つです。稚内市の公共大規模草地・樺岡ファームでN高生8人が酪農を体験しました。
樺岡ファームは、稚内市の牧場から牝牛と仔牛を預かっています。雌牛は生乳を出させる準備として授精させます。仔牛は最も病気にかかりやすい時期なので一斉管理をしています。


樺岡ファームは、600ha以上という途方もない広さの牧場。
普段、牛たちは放牧されて過ごしています。
28日周期の発情期を迎えた雌牛については群れから外し別のところへ移動させます。
牛の耳に付けているタグをもとにタブレットで日々スケジュール管理。牧場も今はIT化が進んでいます。
しかし、最後は人の手です。発情期の雌牛を特定したら、牧場スタッフが発情期牛用の柵へ移動させます。500kgを超える牛が走る様は圧巻です。


仔牛には、ミルクやりから世話を始めます。
かわいらしい仔牛。しかし仔牛とはいえ体重は60kgを超え、力は人間よりも強いです。
牧場スタッフの方からいただいた注意事項を守りながら仔牛の世話をします。
牛も人間も同じ生き物。心が通じ合うのか、世話をしているうちに仔牛が懐いてきます。
懐いてきてくれると情が芽生え、世話にも精が出ます。


毎日の作業後は、夜のグループワーク。
1つの正解を出すための勉強ではありません。酪農作業や稚内市の方々とのお話で、何を感じ、どう考えていくのか。それぞれが明日の自分のためにこの体験をどう活かすのか、を徹底的に言葉にし、紙に書き出してアウトプットしていきます。


5日間の滞在中、稚内市の観光施設も見学させていただき、雄大な北海道の景色を満喫しました。
もちろん日本の最北端「宗谷岬」も。
たくさんの観光資源があり人のあたたかさに溢れた稚内での5日間。
なぜ酪農の人材不足に悩むのか。
稚内市と酪農の魅了を体感したからこそ、参加者に新たな問題意識が芽生えてきました。
丘の上から遠くを見つめるN高生たちの視線の先には何があるのでしょう……


酪農体験を通して仕事の課題、町の課題など様々な気づきがありました。
参加したN高生たちは、その気づきを自分の住む町に戻り、N高生活に活かし、夢や目標に向けて歩いてくれるはずです。
「Boys, be ambitious」
北海道の大地で、この言葉の本当の意味を胸に刻みました。
